家庭教育支援協会
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多文化家庭を通して再認識する家庭力の重要性

 
 多文化家庭とは両親の国籍が異なる家庭のことを指しますが、私は長らくこの多文化家庭に興味を持ってまいりました。この多文化家庭で育った子どもたちの中には、グローバル人材として世の中で活躍している例が多くあります。両親の国籍が違っていることを通して、国という枠組みを超えてグローバルな視点を築きやすいのです。
 
 また、両親が仲良く、それぞれの国を通して築き上げたアイデンティティを尊重し合う雰囲気が形成されていれば、子どもは異質文化を自然に受け入れ「地球村」の一員としての感覚を持っていきます。グローバル社会の中で活躍するために必要な相互理解に対する力を自然と身につけていきやすいのです。この相互理解の感覚を身に着けていくことは、通常、非常に難しいことでもありますが、多文化家庭の中でアイデンティティの形成を上手く行えたならば、国という壁を越えた感覚が生まれやすい傾向があります。
 
 しかし、同時に多くのリスクも伴います。マイノリティとして周囲の人から多くの偏見を受けたり、両親自身が夫婦間の文化の違いを上手く受け入れられない、又は母国でない環境に適応できなかったりという問題も頻発します。時には、経済的な困窮問題、教育レベルの格差等の問題もついて回ります。
 そのような環境の中で、ある共通性のようなものを感じたことがあります。それは、子どもが小さい頃から受けていた親からの愛情表現の質やスキンシップの多さ、家族間の関係の深さに関わるものでした。
 一つの例ではありますが、生まれも育ちも東京の私にとっては、特に韓国の母親たちが子どもをあやす姿が刺激的に映ったことがあります。勿論、人によっても差はあるのですが、子どもに対して絶対的に味方となり、感情豊かに多くのスキンシップを持って関わることが日本人のそれと比べて非常に多いように感じたのです。そして、その子ども達は感情豊かであり、いざと言う時に垣間見せる芯の強さを持ち備えていました。
 
 多文化家庭の子どもたちは多くのストレスにさらされますが、そのような時に自己肯定感がしっかりと養われていれば、結果的には困難な環境を糧として越えていきます。
 家族というマイクロシステムがしっかりと機能し、心の安全地帯を形成することができていれば、その子どもは逆境を克服し、大人をハッとさせる様な粘り強さ・能力を見せます。
 
 多文化家庭と言っても様々なケースがあるため、一概には言えませんが、上記のようなケースを通して、家庭という心の安全地帯の重要性を改めて感じることが多くあります。
 いくら合理主義が進んだ社会となっても、人との深い関わりを通して養う心の世界が減少してしまわないよう、次の世代に繫がっていく環境づくりをしていきたいと改めて思わされるのでした。

韓国在住 主婦

藤井 美幸