家庭教育支援協会
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引き算の家庭教育 ありのままを受け入れる

『家庭教育とは、よりよい人間になるために、社会性を教えること』
『よりよい教育とは、子供の潜在能力を引き出し輝かせること』
 
これは、私が主宰するセミナーで定義していた家庭教育観です。
 
しかし最近、偉人や著名人の育ち方や周りの親子を観察して考えを改めました。それは引き算の教育、教えない教育です。
本来家庭教育は、見せて真似させて学ばせる教育なので、教えるというよりも見て学ぶものでした。そしてその前提には子供のありのままの姿を受け入れ、信じて見守る親の姿勢がありました。しかし現代社会は、効率よく利益を得ることが求められる為、学習や家庭教育に対しても、効率よく学ぶことが重視されるようになり、他との能力比較や、競争概念の中での終わりなき戦いを強いられることになります。その結果子供も親もストレスを感じたり、低い自己肯定感が育ちやすくなったりしてしまうのではないでしょうか。
 
そこで全てのことを楽しめる生き方の土台作りとして、子供の個性に合わせた子育て・家庭教育の実施です。意見はしても人格否定をしない子育てです。
今回のコラムでは『コジコジ』という漫画の会話をヒントに、子育て・家庭教育を足し算から引き算に変えて、ありのままの子供を受け入れ自己肯定感を育てる考え方をご紹介したいと思います。
 
「コジコジ」とは、日本を代表する漫画家さくらももこ(ちびまるこちゃんの作者)さん原作のメルヘンでありながらもシュールで物事の本質をつく漫画です。TV放送やゲーム化もされました。(1994年〜1997年「きみとぼく」ソニー・マガジンズ出版に連載。1997年〜1999年TBS系列で放送)
 
 主人公の「コジコジ」は、メルヘン国の子供で、性格は天然系です。ある日コジコジは、学校のテストで自分の名前を書き間違えた為に、−5点をとります。隣席の子供は28点で母親に叱られるとうなだれています。それを見て、−5点のテストを披露して「初めて0点以下の点数を見たの?それは楽しいね。」って言うのです。
コジコジは、テストの点数など気にせず、初めての経験をクローズアップ。ポジティブ思考が炸裂します。
 
次のシーンでは、コジコジが担任の先生から、学業成績や向上心の低さを叱られます。「毎日何をしているんだ!」との質問に対して「遊んで食べて寝てるよ。」「盗みや殺しや詐欺なんてしてないよ。遊んで食べて寝てるだけだよ。遊んで食べて寝ているだけじゃどうしていけないの〜?」と答えるのです。
人間の生き方の本質をつくこの返答に私は驚きました。勉強や運動ができる以前の問題として、人としてあるべき姿、道徳観について確認する発言をしていたからです。教育というと、今より向上する目的があるので、足すことばかりに目がいきがちですが、時には原点に戻ることも大切です。時には引き算することで、学びをよりシンプルにすることも必要です。
 
それから先生が「将来何になりたいの。」と尋ねるシーンがあります。するとコジコジは「コジコジは生まれたときからずうっとコジコジだよ。将来もコジコジはコジコジだよ。」.と答えます。ここに生きる真髄を見た気がしました。
私達親は、子育てをするということは、子供に対して様々な提案や指導をすることだと考えがちです。できないことをできるようにさせるのが親の役割と思っているのかもしれません。しかし子供の立場で考えると、毎日今の自分自身を変えようと提案・指導されることは、否定語を浴びることに繋がり、自己肯定感を下げやすいのではないでしょうか。
人は本来その人らしく何者にもならなくていいはずです。「桜は桜、バラはバラとして生きていくことを迷わない」と言われることと同様に、人の生き方も自然界の法則に従うだけで十分なのです。
 
ありのままの子供を受け入れることは、子供自身に自分の判断軸を育てるチャンスにもなるのではないでしょうか。
 
家庭教育アドバイザー・家庭教育師
家庭教育支援協会 副理事長
家庭倶楽部主宰

学校法人八洲学園 学校法人文理開成学園 理事
日本家庭教育学会常任理事 NPO法人いばしょづくり理事
和田みゆき
家庭教育ブログ「家庭の力」
http://ameblo.jp/miyuki-lifestyle/