家庭教育支援協会
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親と子の距離

この一年、地域の中学生や高校生とディスカッションをする機会を何度か持った。それは、後を絶たないゲーム・スマホ・ネットetc.のトラブルについて、大人たちで知恵を出し合ってもらちがあかないので、当事者ユーザーである現役の中高生たちの声にも耳を傾け、解決の糸口を見つけようと、大人と子どもが共に考え、語り合う会を企画、開催したからである。
その中で「ゲーム・スマホetc.のトラブルと親子の関係性」についてディスカッションされた時のこと。 ある中学生から思いもかけない言葉が飛び出た。それは、「私たちにも、私たちの(領域の)ラインを引かせてほしい」というものだ。つまり、「大人(特に親)は、とても不躾に私たち(中学生)の近くに寄って来て『ああしろ、こうしろ』と言ってくる。でも、私たちにも大人に入ってきてほしくない心の領域がある。そのラインは人それぞれによって違うのだから、私たちの心の領域のラインは私たちに引かせてほしい」というのだ。
親は子どもを思うが故に、つい遠慮なく彼らの領域に踏み込んでしまうことがある。「勉強しなくていいの?」「そろそろ携帯やめたら」「また、ライン?」など、心配して子どもの生活に口を出したくなるものだが、彼らにはそれが自分たちを脅かす「侵入者」として映っていたようだ。友達との関係、学校でのやりとり、勉強や進路のこと、子どもには考えたいことや向き合いたいことが沢山あるのに、親がいつも近くまでグイグイと寄ってくると心が窮屈になるようだ。

「少し自由に動きまわれる領域が欲しい。」

親と子の心には適当な距離が必要で、その距離を子どもが主導で決めたいと思う時、「自立」は始まるのかもしれない。そんな時は、大人しく彼らに従うのが親の品位なのか。
中学生たちは口々にこう言う。「僕たち(私たち)はもう自分のことは自分で決められる。」「失敗したらそれは自分の責任。」「親の心配してくれる気持ちは分かるが、僕たち(私たち)に任せて欲しい。」 そして、最後に、「でも、僕たちはいつも親を見ています。」「親の背中はやっぱり大事です。」
距離を取りながらも、親の在り様、生き方をお手本にして成長していく。それが、子どものあるべき姿なのかもしれない。だからこそ、私たち親は、子どもたちの生き方に口を出すのではなく、自分自身がどう生きるのかを考えなくてはいけない。そんな当たり前だけどとても大切なことに、子どもたちから気づかせてもらった。 やっぱり子どもは凄い。
2014年12月8日
「かてい教育おうえんクラブ」主宰
家庭教育アドバイザー
中島 佳世