家庭教育支援協会
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「育む」の言葉に見る原点

普段何気なく使っている「子どもを育てる」という言葉。
私の現在の活動は、自然療法と家庭教育で育児と育母を考える「チャイルドケア」というものを体系づけて活動しておりますがその活動においては基本的に「育む(はぐくむ)」という言葉を意識的に使っています。
この使い方の意識をすることで、さまざまな問題への取り組み方や受け止め方も
変わられるように思うからです。

■育てる(そだてる)
育てる方が主体となり、育てる方の意が中心に「育」

■育む(はぐくむ)
育てられる方が主体となり、育てられる方が中心となる「育」

同じ文字でありながら、行動や意識の向け方は変わります。
「子育て」をどちらの「育」で考えていくかが自ずと見えてくると思います。
「育」という文字は会意文字。
この文字は、「月」という文字の上に「子」という文字が逆さになって作られている文字です。母体から逆さまに生まれ出た子どもが肉をつけ,成長する様子を表しているそうです。
これが「育てる(そだてる)」という日本語になった解釈です。
それではなぜ「育む(はぐくむ)」といういい方になったでしょうか。これを調べていると、とても素敵な母の子を思う心を知ることになりました。「育む(はぐくむ)」語源は、万葉集から来ている言葉だそうです。

旅人の宿りせむ野に霜降らば吾が子羽ぐくめ天の鶴群(万葉集9)

作者は不明です。この歌の意味は奈良時代日本から中国に行った遣唐使の子どもをもつ母がうたった歌でした。中国に渡る息子を心配し、無事を祈って母の思いが綴られています。

「私の息子が旅をして、野宿しようとした野原に霜が降るようなことがあったならば、
天かける鶴たちよ、どうかそのあたたかい羽で私の子どもをくるんでください。」

この歌の中の「羽くぐめ」が「育む」になったと言われています。
温かい羽でくるみ、子どもを守りたいという日本の母の情感から生まれたものです。
日本らしい語源だと感じます。
「育む」は、子どもに思いやりをもった親としての愛情あふれる言葉です。さらにこうした言葉の解釈で、肌感覚に気づき、温度感に気づくことで、私が指導しているベビーマッサージやタッチケアにも自ずと通じてきます。マニュアル通りの手技手法ではなく、子どもに触れるという行為は、子どもの命そのものを主体に考え、その命が育ちたい流れをくみ取り、守り、サポートすることがベビーマッサージや子どもへのタッチケアであり子どもへの「ケア」になると考えています。
最近は子育てもどんどん合理化され、マニュアルやメソッドのようなものが増えました。
「この通りにやれば子育てはできるようになる」というものではないと思います。それに捉われていると子育ての「死角」に気づくことができなくなります。
さまざまな知識、方法で取り組むことは必要ですが、子を思う親の気持ちの中にある「羽ぐくむ」は「子育て」の中にある基本に存在するのではないかと思います。

※八洲学園大学 公開講座において5月より自然療法と家庭教育で育児&育母を考える「チャイルドケアeラーニング講座(基礎編)」と自然療法と家庭教育で育児&育母を深める「チャイルドケアeラーニング(応用編)」を開講します。ご興味のある方は下記をご覧ください。
http://www.yashima.ac.jp/univ/extension/course/2015/01/-e.html
http://www.yashima.ac.jp/univ/extension/course/2015/01/e-1.html

『チャイルドケア』は全ての命の総称を<チャイルド>とし、すべての命のケアについて考えていく講座です。通信講座は日本アロマコーディネーター協会で開講しています。
2015年3月9日
家庭教育支援協会 理事
日本家庭教育学会 常任理事
日本アロマコーディネーター協会 チャイルドケア本部講師
自然療法治療室 松本鍼灸接骨院 ケアリスト
家庭教育アドバイザー
松本美佳