家庭教育支援協会
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「育休退園」について

 平成27年6月25日、埼玉県所沢市が始めた育児休業中の保育園の退園は違法だとして、退園の差し止めを求めて訴えを起こした原告の保護者が厚生労働省で記者会見を開いたことは、まだ記憶に新しく残っています。様々なニュースやネット等でその経緯や、様々な立場での意見が紹介されていました。
 そもそも保育園入所は「児童福祉法」第39条第1項 にこのように書かれています。
 
  保育所は、日日保護者の委託を受けて、保育を必要とするその乳児又は幼児を保育することを目的とする施設とする。
 
 要するに、保育園を利用するためには「保育を必要とする」要件が必要となります。保育の「事由」を示す「児童福祉法」第27条には、平成26年度までは育児休業中に関してはっきりとは書かれていませんでした。しかし平成27年4月からスタートした「子ども・子育て支援新制度」の中で、保育を必要とする「事由」の一つに「育児休業取得時に、既に保育を利用している子どもがいて継続利用が必要であること」と新たに育児休業中の保育について明確化されました。
 この「事由」の文中にある「継続利用が必要であること」については、親の体調や子どもの生活環境等の理由で保育園での生活が必要と認められる子どもについて書かれたものです。育児休業中については、本来は保護者が家にいるので、家で保護者と一緒に生活することが可能となります。とはいえ、子どもは慣れた先生やお友達から離れてしまうことになるため、この環境の変化が心配の一つにあげられています。また、加えて最も心配されるのが、育休が終了し職場に復職する際、同じ園に本当に戻ることが出来るのかという不安もあります。
 一方で、保育園に子どもを預けなくてはならない家庭があった際、空きがないため入所できずにいる子どもがたくさんいます。育休中に家で子どもをみることが出来る子を、一旦退園させることで、その枠を待っている子ども達を入所させることが可能となります。
 どちらの立場も深刻な問題です。要件さえあれば希望者は必ず入所が出来て、一旦退園してもまた戻って来ることが出来る。そうすれば「育休退園」の問題はなくなるのでしょうか。
 保育入所希望者は年々増える傾向にあります。子ども達の最も大切なこの時期を、子ども達が制度に振り回されることなく安心して過ごせるよう国や自治体にお願いしたいものです。
 
2015年8月31日
家庭教育アドバイザー
ペンネーム ゆきこ