家庭教育支援協会
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睡眠と子育て

 私は、自然療法と家庭教育の観点で子育てや生活のアドバイスをさせていただいています。自然療法は、自然素材を利用することが目的ではなく、自己免疫力や治癒力を高め、心身や環境バランスの恒常性維持を図ることが目的です。そのためには植物の成分やケアの方法を知ることよりも、観察や洞察しながら、心身と環境を整えることを伝えています。

 しかし、最近は自然療法を学ぶ方の中にも対症療法を求める方が増え、自然療法というよりも自然医学に近い認識を求める方が増えています。観察や洞察していくことよりも、もっとダイレクトにスポット的に利用することで、効率的に解決しようということです。

 もちろんそれも一つの方法ですが、それだと悪いところだけを注目して、本来のバランスが崩れた原因を見失いがちです。これは最近の子育てにも同じような考えがあるように思います。子どものことを観察し、洞察していくことができれば、もっと早く整えることができるはずですが、悪いところが明るみにならないと対処できないのです。

 子どもの生活や成長段階でのバランスが崩れた部分を解決しなければ、また同じことが繰り返され、結局は親子ともども心身が崩れて共倒れになっていくケースも見られます。
 私たちは、効率的に無駄のないことや目先のことばかりにとらわれてしまい、日常の関連性や恒常性ヘの理解が希薄になっています。そこで当たり前の見直しをもう一度お勧めしたいと思います。
 まずは、とにもかくにも「睡眠」の見直しです。睡眠不足はもはや国民的問題であり、子どもの時からの睡眠不足が蓄積されて、睡眠不足が慢性化し、大人になって、さまざまなトラブルを起こしています。最近では「眠育」という言葉さえ生まれ、睡眠の大切さを伝える運動まで起こっています。

 そのくらい「睡眠」は健康な生活を送るうえで大切なことですが、一般的にあまり重視されていません。子どもの理想的な睡眠時間をご存知でしょうか。もちろん個人差などはありますが、低学年で必要な睡眠時間は10時間〜10時間半と言われています。中学年になると9時間半。そして、高学年になっても9時間半と変わらないのです。おそらく高学年になるときちんと満たされている子どもは、半分もいないことでしょう。

 遅い時間まで塾に通い、その後帰宅して食事、宿題、入浴となれば、日をまたぐことも多くなります。そうすると6時間くらいしか睡眠がとれていないことになります。理想から考えれば3時間半も不足しています。その足りない3時間半を毎日、何年も蓄積していくのですから、疲れが取れるどころか、ストレスとして負荷がかかるばかりです。そうなると、朝起きられない、食欲がない、やる気が起きない、日中は眠い、集中力がない、イライラすることが 多いなどネガティブな状態は増えます。乱暴になったり、暴言を吐くようになるのも、睡眠不足が原因ともいえます。
 「思春期だから」と成長による不安定さとして考え、睡眠不足による不調とは思っていないことも多いのです。
 これらのストレスを解消するために子どもたちはゲームで遊ぶことも多いと思いますが、ゲーム機やスマホ、パソコンからのブルーライトは、脳を刺激し興奮させるため、体は疲れていても眠れない状況を作ります。ストレス解消どころかストレス増加させていることになります。
 単純に子どもたちに「睡眠」を与えるだけで、かなりのストレスが緩和されます。どうしても短時間になってしまいがちな場合は、睡眠の質を高める工夫が必要です。眠る前に精神を落ち着かせるために音や光の刺激を遮断するだけでも、脳は落ち着くのです。落ち着くことで眠りを誘発させ、からだの疲れに従い眠ることで、心身を回復させます。
 眠る前の深い呼吸もよい睡眠につながります。眠る前に香りを利用するのもよいでしょう。香りをかぐことで、鼻呼吸が整い、呼吸が深くなります。アロマではなくても、柑橘系の皮を干したものなどをネットに入れて枕元に置いてもアロマ効果が期待できます。
 睡眠が整い、心とからだの疲労をきちんと取り去ることで、意欲をもった行動となり、思考もクリアになるので、睡眠不足のときよりも効率的に時間を使うことができます。基本的生活習慣の中で睡眠の大切さはわかっていても、なかなか家庭の中で真っ向から取り組むことが少ないのが現状です。せいぜい早起きをさせなくてはと思っている程度です。睡眠そのものを整えることで、体内時計も整うので、自然に早起きもできるようになります。たかが「睡眠」、されど「睡眠」。眠るだけで明日からの子育てが変わるかもしれません。ぜひ、家庭の中で「睡眠」に着目してみてください。

 

2016年12月12日

家庭教育支援協会理事、日本家庭教育学会常任理事、家庭教育アドバイザー

チャイルドケア本部講師
ナチュラルセラピースクール M’s touch 主宰

松本美佳
 


2017年2月末日まで 八洲学園大学 公開講座 チャイルドケア特別講座「小学生の心とからだのケア」を開講しています。
http://www.yashima.ac.jp/univ/extension/course/2016/06/post-457.html

チャイルドケア講座 http://www.childcare-jp.com/