家庭教育支援協会
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言うことをきかない

  「言うことをきかないから」暴力をしたという訴えをよく聞く。これは、児童虐待でもDVでもハラスメントでもまた別の関係性でもそうだ。しかし、「言うことをきかない」というのは、一方的な思いを相手に強要しようとするから生まれる独りよがりな思想である。

 親は子どもの成長を、上司は部下の成長を望んで指示を出す。しかしその通りにしか動かないのであれば、成長の上限は決まっている。

 機械が相手であれば、スイッチ一つで決められた通りに動作する。それに慣れ過ぎていることはないか。昨今は、意図のとおり、マニュアル通りでなければ混乱してしまう向きもあるように思える。しかし人間に指示を強要したなら、指示を出した以上には成長しないし、操作を誤れば壊れてしまうものだ。

 

 そもそも貴方と相手とは別の人間であるから、思う通りに動かないのは当たり前であるし、そうでなければおかしなことだ。意外に見落とされがちなようだが、忘れてはいけない重要なことだ。そして、気持ち良く思いを聴いてもらいたいなら、何をおいてもコミュニケーションをとることであろう。

 コミュニケーションによって発言の意図を伝え、聴き入れられなければ互いの考えのどこかに齟齬があるのであろうから、会話を重ねてその擦り合わせをしていくことである。

 また、自分の意図のとおりではないからと排除しようとするのではなく、自分の中に無い発想を認めて、面白がるくらいの余裕が欲しい。自分の中にないことを排除することは簡単なようでいて労力がいるので、心身ともに疲れる。しかし、1回受け留めることをしてみると、自分の器が形を変えて、より生活を楽しめるようになるだろう。それは流されることとは違って、受け留めたことをまた捏ね回して形を変えても良い。これは、マニュアルにも言えることで、そこに“発明”が生まれるのである。機械相手ではないからこそできる発明を、人間関係の中で関係分だけ作っていけると、人生の幅も広がろうというものである。

 そして育まれた子どもや部下も、高さと幅のある人間に育つのではないだろうか。

2019年8月12日

家庭教育アドバイザー

えみこ