家庭教育支援協会
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家庭教育支援は愛と願い――海辺の一本松から

 東日本大震災からちょうど一年半の時間が経過した。被災地の皆様はまだ悲しみは癒えるはずはないであろう。子供を失い、親を失い、親族、家族を失い、地域の人々を失った、あの大震と津波からの恐怖は生涯忘れることはないであろう。


 だれを恨むことでもないし、しかし恨まずにはいられない悲しみと怒りと、失望と喪失、こうした複雑な思いを支えて来たのは、浜辺にたった一本残った「潮除け」の松であった。

 昨日この松が切り倒された。一年半に渡って震災地の人々の心を支えてきた松、たった一本奇跡のように立っていた松。この松がやがて人々を復興の気持ちへと導いていた。自然の脅威に対して、なすすべもない人間の非力、あきらめと嘆き、こうした、ともすると挫けてしまいそうな思いを支え、勇気づけてくれていたのが、あの一本の松の木であった。

 金子みすゞという詩人がいた。昭和五年に二十六歳の若さで、一人娘を残して自裁してしまった。みすゞは山口県仙崎に生まれたが、四歳で父を失い、その後母は再婚し、祖母と暮らしていたが祖母も失ってしまった。そんな折りに大震災があり、金子みすゞの生家は瓦解し、大津波に呑まれてしまった。

 なんと下関寄りの浜には防潮林があって、これもこの度の東日本大震災と同じように、一本の松が奇跡的に残った。みすゞはこの時の様子を詩にあらわした。「一本松」という詩と「大震災一年後」という詩である。この詩には、金子みすゞの「愛と願いと祈り」が詠み込まれている。

 太平洋側と日本海側との違いはあるが、なんと同じ思いを抱いた詩人が八十年前にもいたのであった。詩人も事故であったが父を失い、養子に出された弟を失い、再婚した母を失い、育てられた祖母を失い、次々と肉親を失っていった。そんな寂しさを詩に詠んだのであった。

 金子みすゞという童謡詩人をつくり出したのは、日本海側の美しい山と岬と入り江であった。この美しい港町を地震と津波が襲ったのである。みすゞと祖母は港町の高台の湾が見下ろせる王子山に登って命が助かったのであった。

 やがて成長した金子みすゞは詩を書くようになった。みすゞの絶望と悲しみを救ったのは浜辺にたった一本だけ残った松の木であった。みすゞは「一本松」という詩を書いて自分の生きる勇気を奮い立たせた。大正十二年九月に金子みすゞは西條八十に認められて童謡詩人として全国に知られるようになる。

 「一本松、一本松立って海みてる、わたしもひとりで海みてる」「海は真っ青、雲は白、赤いお舟、まだみえぬ」「赤いお舟の父さまは、いつかの夢の父さまは」「一本松、一本松、いつだろうか」という哀切な詩である。あの四歳の女の子が「お母さん元気ですか、生きてるといいね」と書いたあどけなさと、せつなさを思い出すと涙を禁じ得ない。


 一年半に亘って浜辺に立ち続け、だまって被災地の人々を勇気づけた一本の松、この松から人々は復興への気持ちを持ち始められた。こうして無言で立ち続けることで勇気を与えるものがある。家庭教育もそのようなものであろう。

 自分の力でよそ様の家庭を変える。自分の支援によって家庭をよりよくする。そのような大それた行為ではない。家庭教育支援、家庭教育アドバイス、という行いは、そっと気付かせてあげ、変えようという気持ちを持ってもらい、自分から生きることができている喜びと、生かさせていただいている幸せを感じ取ることであろう。


 家庭教育支援とは「愛と願いと祈り」の心を持つことを知ってもらうことである。思いやり、真心、世のためになる、人のためになる。こうした思いを自分も持ち、他人にも持ってもらう。そうした思いの輪を広げてゆくことが支援ということなのであろうと思っている。

2012924

中田 雅敏

家庭教育支援協会顧問・八洲学園大学教授

 


過疎の町を歩く

皆さんは「地域福祉」と聞き何を思い浮かべますか?

私が小樽市に移住して1年が過ぎました。カメラを持ってぶらり町の中に出かけます。

歩きながら考えたことは過疎です。「過疎地域」とは、人口が長期間にわたり減少した地域を指しています。

小樽市の人口は平成24年7月現在130,228人、毎年減少し過疎化しています。北海道には、143もの過疎地域があり若者人口が減少し老人人口が増えています。


 この現象は日本の各地域で起こっていることであり、「高齢化社会危機論」も出ています。人口の高齢化が進み、経済成長を引き下げるなどの高齢化に伴う悲観的な観測もあります。

今、若者6人で高齢者1人を支えていますが、30年後には若者2人で1人の高齢者を支えなくてはならなくなります。

小樽市における今年7月現在の、年代別人口は0歳〜14歳9.67%・15歳〜64歳57.75%・65歳〜90歳以上32.58%(42,423人)です。

ここで気になるところは老年人口です。老年人口のうち、65歳〜69歳の割合が、10,545人と40%を超えていること。10年後の小樽市は超過疎の老年の町になります。

 

小樽精神保健協会主催の「こころの健康セミナー」が今年3月23日ありました。「認知症のお年寄りが笑顔を取り戻すヒント」と言うテーマに、100名以上の方々が耳を傾け、多くの老年の方が真剣に聞いていました。皆さんお元気で私はとても嬉しく思いました。

ひと口に認知症といっても様々ですが、どのような病気でしょうか?

多い順に1、アルツハイマー型・2、脳血管性・3、レビー小体型・4、その他です。

この講演では「小樽の84歳以上の4割が認知症である。」と話されていました。

 認知症は特別な病気ではなく誰もが他の病気をするのと同じように患う病気です。この20年間で、約30倍を超え、認知症患者は65歳以上の高齢者人口の10%前後にまでになりました。これら認知症患者の約7割がアルツハイマー病患者といわれています。そして認知症患者は2035年には337万人になると予想されています。

 

 今、私たちは何を優先に何を考え、行動するかを真剣に考えなくてはならい時間の中にいます。

地域で地域福祉を真剣に考えるには、地域の仲間作りが必要です。この度は認知症をお知らせしましたが、一人暮らしのお年寄りに「声かけ」をすることから繋がりを作っていきたいと小樽の街を歩きながら考える毎日です。

 

2012917

和倉 慶子

家庭教育支援協会理事長

日本家庭教育学会常任理事

 


家庭教育の自戒

 

ちょっと前になるが、朝日新聞に次のような家庭教育に関する記事が載った。

 

超党派の国会議員でつくる「親学推進議員連盟」というのが、この春発足したそうである。会長は安倍晋三元首相。趣旨は、親への適切な育児情報を提供する「家庭教育支援法」の制定を目指すことであるという。ところが、この連盟の勉強会についてちょっとしたトラブルが起きた。6月の勉強会で、「伝統的な子育てで発達障害を予防できる」という趣旨の発表を二人の識者が話した。とくに脳の先天的機能障害である発達障害について「予防は簡単、治療は大変」と記された資料が、発達障害支援団体にクレームをつけられ資料の破棄を求められたというのである。支援団体の言い分は、「育て方で後天的に生じる発達障害はない。偏見を助長する。」というものである。

 

子どもの健全な発達のためにもとくに乳幼児期における子育て(家庭教育)の重要性はいうまでもない。この時期の子育てのあり方が子どもの後の人格形成をも左右するといわれるだけに、その重要性はきわめて大きい。しかしまた、家庭教育は子どもの発達過程のすべてを支配するとはいえない。先天的障害にまで及ぶことはできないだろう。

トラブルの真の原因は、新聞記事だけではよくわからない。もし誰かこのときの資料をご存じでしたら、教えていただけますか。勉強してみたいと思います。

2012910

顧問
八洲学園大学教授
水野 建雄

 

 

 


自己紹介

 

 皆さんこんにちは。東京都の野澤智恵子と申します。本協会の松本美佳先生のもとチャイルドケアを学んでおります。私にとって家庭教育とは毎日の生活すべてです。

 

 食べる・会話をする・遊ぶ・くつろぐそして行事を楽しむ・・わが家の居間が生活の中心にあります。お茶を飲んだり、勉強をしたり、ごろ寝をしたり、同じ空間で過ごしていると言葉を交わさなくても、家族の心や体調が雰囲気で何となく見えてきます。元気のない時は声をかけたり、機嫌がよくない時は、そっとしておき、お互いが好きに時間を過ごしています。

 

 外から家に帰ってきて、ほっとする場所・・心地良い場所・・元気になれる場所・・いつでも受け入れてくれる場所が「わが家」であり、家庭でありたいと思っております。

 

 時代の流れとともに、子供を取り巻く環境や社会も変化してきました。核家族社会になり近所や地域だけでなく家庭の中でのコミュニケーション力の低下も進み、孤立社会を生み出しています。

ひと昔前の大家族の時代では、同じ食卓で食事をとり衣食住をともにし風習や生活の知恵を身体でおぼえ次世代へ受け継いできたものでした。同じ空間で家族が時間を過ごしていたのです。

 

 時代は変わり、家族揃って食事をいただくことは難しくなってきましたが、ともに生活できる空間があることで 家族がそばにいる=ひとりではない いつでも帰れる場所が家庭であり「居間」はわが家にとって大きな役割をしています。

 

 まだまだ家庭の土台作りの途中ですが、家庭教育支援協会という大きな居間で皆様とお会いできることを楽しみにしております。よろしくお願いいたします。

2012830

 

日本アロマコーディネーター協会アロマコーディネーター

チャイルドケアインストラクター

野澤 智恵子


一人ひとりの力から

この夏は、深夜のロンドンオリンピックのテレビ放送で、寝不足な日が続きました。それくらいに、いろいろな競技で、期待、感動、喜びなど、平凡な生活に慣れてしまっている自分に、努力や勇気という大切なことを思い出させてくれた期間でした。

 

個人種目ではメダルに届かないものが、団体種目になるとメダルに届いた競技や、団体競技だからこそ、メダルが狙える競技など、日本においては、チームワークが輝いたオリンピックでもありました。

 

選手やコーチのコメントも、それぞれに意味深く重みのある言葉でした。勝ち負けの結果に関係なく、自分の努力してきたことよりも、みんなのお陰、サポートしてくれた方のお陰、家族のお陰と、自分の周りの力が大きかったことへの感謝の言葉が多く、謙虚な心と感謝の心こそが、スポーツマンとして美しい姿であることを教わったような気がしました。

 

また、メダルを獲れた選手、おしくも敗退してしまった選手、今までの努力が実った選手、理想の結果が得られなかった選手など、オリンピックの結果としては明暗が別れたと思いますが、結果は結果として、その経験こそが学びとなり、新たなる進むべき道へそれぞれ歩んで行くことが、また大切なことです。

 

私たちの日常に置き換えても、その時、その時期に、あらゆる結果というものがあります。

今ある結果というものは、過去からの経緯でそのようになったものであり、突然とその結果が現れたものではないということを認識すべきではないでしょうか。そういう意味では、この先の結果も、少しの行動や努力で、変化していくものであり、行動や努力をしないままだと、それなりの結果に終わってしまいます。

 

子育てや教育など、子供に関わるニュースが騒がしく流れる現代に、子供が育つ環境を良くしたい、また、困っている家庭の支えとなりたいと、この協会にも知識、経験の豊富な人が集まり、また、地域で活動しておられるボランティア団体もたくさんあります。

 

それぞれに、得意な分野、サポート方法、子育ての考え方、地域、所属、活動時間など違いがあり、また同じ思いとはいきませんが、一人でも多くの方に子育てサポート、家庭教育、これからの社会が良くなるようにと、身近なことからでも行動していただける方が必要だと感じます。たとえ小さな気持ちからでも、積み重なりあうと大きな力となり、良い結果が必ず現れてくるものと信じてやみません。

 

いつの時代においても、子供が暮らしやすい社会、子育てをしやすい社会にという目標は、結果という終わりのないものかもしれません。それでも私たちは常に学び、出来ること一つ一つをこなしゆき、互いに補い合うことで、それぞれに大切なものを得ていけるのです。このことこそが、本当に意味あることだと感じます。

 

2012827

家庭教育アドバイサー、家庭教育師

八坂卓史